ブログ ちば菜の花会

ちば菜の花会は千葉県全域の男女共同参画社会の実現を目指して、講演会・学習会、地域交流会、懇親会、会報発行などの活動を行っています。

講演会&地域交流会in南房総市ご報告

講演会&地域交流会in南房総市
消費生活の安定及び向上に向けた県民提案事業  「消費と男女同参画」

年が明けて、すでに2月半ば。
年頭のごあいさつも欠礼し、更新が滞っておりましたが、ちば菜の花会世話人会の活動は1月から活発に行っております。
まずは年度末に向けて種々の報告書の作成、それから4月以降の新年度の活動についての検討をしております。
会報42号はみなさまのお手元に届きましたでしょうか。

会報にも掲載しておりますが、昨年12月に行われた南房総市での講演会と地域交流会の報告より第2部の講演の内容を、こちらにもアップいたします。
報告にもあるように、ご講演の講師を務めた渥美先生による講談もあり、たいへん楽しい会となりました。

日  時  平成29年12月2日(土)13:00~15:30
場  所  とみうら元気倶楽部・さざなみホール
参加者  47名
総合司会  山田多恵子(本会世話人)
主  催  ちば菜の花会・千葉県
共  催  南房総市


男女共同参画について
〔いま世界での女性の地位は〕
世界的にみると女性の活躍の面では、日本はとても遅れています。国連に加盟している144カ国中114位で、下の方です。
4つの指標があります。政治、健康、教育、経済です。各国と男女差を比べてみると、健康はトップです。長寿ですから。教育の面でもトップクラスです。経済になると、ガタッと落ちます。政治の面では、ものすごく落ちて123位です。なぜか、女性の政治参画が遅れているのが理由。日本中、色々なところに行っても決定権を持っている女性は少ないと感じています。
どうしてこんなに女性の地位が低いのか。経済の面でも低いのは、女性の収入が低いからですよね。女性はパートが多いのもあって、全体の収入が男性の半分くらいなのです。
また、女性の介護離職も多いです。ある程度の地位になって介護のために辞めなければいけない人もいます。日本の女性の地位をなんとかしなければいけないと感じています。

消費者問題について 
1.女性が狙われやすい詐欺商法
◎健康食品送付け 特に65歳以上の高齢女性が狙われる。痩せられるなど、コンプレックスにつけ込む
◎美容医療勧誘 シワを取る、シミを取る、見た目が10歳若返るなど、女性の心理につけ込む。1300万円取られた人もいる 
◎買い取り商法 着物、アクセサリーを買い取ると言って、実は高価な商品を売りつける。布団40枚を買わされた例もある
◎かたり商法 鍵の修理をするなどということをきっかけに必要のないものをリフォームさせるリフォーム詐欺、オリンピックを目指して何かを作る会社の社債、株を買わせるなど
◎還付金詐欺 医療費、保険金が還付されると言われ、銀行に行って振り込んでしまう。振り込み機で戻ることはない。少し得したいというのはダメ
◎婚活詐欺 婚活商法、入会金商法、デート商法などが増えている。高額な会費を取られる

2.なぜ女性が狙われるのか
◎美へのあこがれが強い 女性は若いと言われたい心理がある、見た目で評価されることも多いから。シミ、白髪など
◎老化防止、健康への執着 やせたい、年をとったと思われたくない
◎小さな“お得感”の魅力 おまけに敏感、お得に弱い
◎時間がある(在宅時間が長い) 狙われやすいリスクがある
◎買い物好き 買い物自体が楽しい、ブランド品が好き
◎息子が可愛い 娘より息子が可愛いのでオレオレ詐欺にかかりやすい。会社のものを無くしたなど
◎孤立、情報不足 専業主婦で地域と関わっていないと情報不足になりやすい。それをくい止める仕掛けがない

【終了後、特別企画として、渥美先生に講談「蛙ばあさんのド根性」を語っていただきました】
千葉市にもどり、レストラン「馬酔木」において世話人が渥美先生を囲み、楽しいひと時を過ごしました。
*催しの詳細は、2月末発行の実施事業報告書をご覧ください。
(世話人 習志野市 伊藤邦子)
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テーマ:千葉県 - ジャンル:地域情報

ちば菜の花会交流会2017報告

11月に入り、少しお天気も落ち着いてきましたでしょうか。
10月は2度の台風の接近を含め週末のたびに雨が多く、日の光に恵まれない1か月でした。
気温も低めだったせいか、周囲でも風邪ひきが目立っています。
みなさん、お元気でしょうか。

今年もあっという間に残り少なくなってきました。
来月頭には南房総市での交流会を控えております。
これから寒さが厳しくなることと思いますが、体調維持に注意して準備をしたいと思います。

さて、遅くなりましたが、9月に行われた「ちば菜の花会交流会2017」の報告をいたしたいと思います。

ちば菜の花交流会2017

日時:2017年9月21日(木) 13:30~16:15
会場:千葉市消費生活センター(3階 研修講義室 実験実習室)    
講師:
第1部 宮内博道(千葉市消費生活センター消費者教育班主査)
第2部 杉本明行(ちば菜の花会世話人)
主催:ちば菜の花会     参加:32名

第1部:自立した消費者になるために

~消費者問題の現状と第3次千葉市消費生活基本計画について~
 千葉市では消費生活相談が年々増加し、60歳以上の相談割合が全体の38%を占めております。取引方法が多様化しインターネットを利用した相談が増えています。消費者被害を防止するためには消費者をとりまく環境を整備し、自ら考え、行動する自立した消費者の育成が求められており、この3月に第3次千葉市消費生活基本計画を策定しました。消費者が安全・安心に生活できるための環境整備をし、自ら消費者トラブルを未然に防止できること、自らの行動が社会に影響を当てることを理解できる消費者になることなどを目指しています。これまでも消費者の行動が社会を大きく変えた歴史があります。牛缶事件を契機に「景品表示法」が制定されております。社会をよくする身近な消費行動として、フェアトレード、エシカル商品、環境に配慮した商品、障害者就労施設等の商品の購入などがあります。
 千葉市では「暮らしの情報いずみ」、「消費者被害注意報」の情報誌の発行や携帯などへの振込被害の注意メールなどを行い被害防止に取り組んでいます。

第2部:簡単にできる一品 さつま揚げ&かるかん 
 さつま揚げとかるかんをつくりました。さつま揚げはタラと鮭の切り身と山芋などをフードプロセッサーにかけ、すり身にします。
 練り具合のポイントはボールからスーっと落ちるくらいにすることです。きめの細かいさつま揚げになります。かるかんは歓声をあげるくらいにふっくらと仕上りました。どちらもおいしく好評でしたが、特に紅生姜入りのさつま揚げは好まれました。2品ともお持ちかえりができ、参加者は幸せそうな笑顔で一杯になりました。

≪参加者のご感想≫
第1部
・エシカル商品について初めて聞きました。よく考え選んで購入することがよいと知りました。
・買わない運動は悪い商品をなくし、会社を改めると思う。
・お話は分かりやすく、身近な日常の問題を取り上げていただき
勉強になりました。
第2部
・とてもおいしく、家でも作りたいと思います。
・このような企画をまた、よろしくお願いします。
・短時間でこんなに上手に作れるとは感謝いたします。
(世話人 山田多恵子)

ちばなの花会講演会2017「女性と憲法part Ⅲ 女性の教育~女性解放の先駆者~ メアリ・ウルストンクラーフトと津田梅子」報告

梅雨明けてからお天気が崩れることが多く、、ときに肌寒くさえあったこの夏。
ようやくここにきて、また暑さが戻ってまいりました(それも猛暑!)。
みなさま、お変わりはございませんでしょうか。
長く涼しかっただけに、このところの暑さがいっそう堪えます。

たいへん遅くなってしまいましたが、6月に行われた講演会のご報告をしたいと思います。
今回、後援会の概要について、講師を務めていただいた白井堯子先生ご自身より会報誌にご寄稿いただきました。
白井先生、ありがとうございました。
こちらのブログでも、先生ご自身による講演会概要を掲載し、報告とさせていただきたいと思います。

講演会 女性と憲法part Ⅲ
女性の教育 ~女性解放の先駆者~ 
メアリ・ウルストンクラーフトと津田梅子


講師:白井堯子さん(千葉県立衛生短期大学名誉教授)
日時: 2017年6月10日(土)13:30~16:00
会場: 市川市男女共同参画センター 5階 AB室
主催: ちば菜の花会
共催: 市川市女性の集い連絡会
後援: 市川市
司会: 井上 孝枝 (本会世話人)
参加者: 51名


女性解放思想の体系的樹立者M.ウルストンクラーフト
◆メアリ・ウルストンクラーフト(Mary wollstonecraft、1759-97)は、18世紀後半に活躍した英国の啓蒙思想家。
◆主著『女性の権利の擁護』(1792)
彼女は、この書の中で、男女平等、女性の高等教育、経済的・精神的自立、政治的な権利(参政権・市民権)、職業選択の自由など、21世紀の今日でも真の意味では未解決になっている問題を取り上げ、論理化している。それゆえ、彼女は女性解放の体系的樹立者と呼ばれている。
◆なぜ女性は自立しなければならないのか。
彼女は、キリスト教と、理性を強調する啓蒙思想を土台にして論理を展開する。先ず、女性も男性と同じように死後に、あの世で不滅の魂を持ちうるのであるから、その不滅の魂を獲得するために、この世で努力しなければならないことは、美徳を身につけることだ(完成の域に近づくことだ)と述べる。
しかし、この美徳には、男は強く、女性は優しくとか、男は外で大きな仕事を行い、女は内側で細かな世話をやくというような性差があってはならない。神の定めた美徳への道はただ一つである。すなわち、男女とも、同じ手段によって美徳を身につけるべき。その手段とは、自立することによって、そして理性を磨くことによってである。それゆえ死後に不滅の魂を獲得するためには、「自立」は不可欠。(当時の英国では、キリスト教を信じていない人は、人間とは見なされていない)
◆ウルストンクラ―フトの生き方
彼女の生き方には、根深い因襲とキリスト教が支配する18世紀の女性のものとは思えない、いや今で
も目を見張るものがある。それを示す一例として、次に示すように彼女の、三人の男性との大胆な関係が
ある。
①スイスの画家フュースリの家庭に入って、彼の妻の座を侵すことなく、フュ-スリの精神的な第二の妻
 になりたいと望んだこと。
②アメリカ人イムレイと結婚し、女児を出産するが、イムレイが他の女性に走ったために、二度も自殺未
遂を試みたこと(キリスト教において自殺は大罪)
③その後、あらゆる支配権力、宗教、私有財産制度などを否定するアナキスト、ゴドウィンと別居結婚し、二人の間の娘メアリ(『フランケンシュタイン』の著者となった)の出産でこの世を去る。
このような彼女の男性関係は、彼女に道徳的に退廃した女性という烙印を与えたが、20世紀になってからは、自己の愛情に忠実に、主体的に生きた女性と言われるようになった。
◆『女性の権利の擁護』の評価
この書が、18世紀の社会の中でどれ程の悪評を蒙ったかは、想像にあまりある。ウルストンクラークトは、女性の権利を主張したのだから、獣に権利を与えようと『獣の権利の擁護』という本まで出版された。さらに彼女の生き方、特に男性関係が彼女の著作に暗い影を落とし続け、この書は出版されてから150年以上たってから、女性解放思想の出発点をなす古典として、また人類の半数である女性を目覚めさせた書として、ゆるぎない確固たる地位を占めるようになり、彼女が蒔いたフェミニズムの種は、全世界に拡がって成長することとなった。

オックスフォード大学で学んだ津田梅子
◆千葉県と関わっている梅子(1864-1929)
千葉県庁舎19階には、千葉県と関わりの深い人たちの肖像画が飾られている。その一つに梅子の肖像画がある。梅子の父親が佐倉藩士小島善衛門の子供であったからであろう。(津田という姓は、梅子の母方の姓)
◆梅子と米国
梅子は明治政府派遣の最初の女子留学生として米国に行き、ワシントンDC のランマン夫妻に育てられ、米国で初等・中等教育を受けて帰国。その後華族女学校の教師となるが、再度高等教育(大学)を受けるために渡米。1900(明治33)年に女子英学塾(現在の津田塾大学の前身)を創立したことは有名である。
◆梅子と英国
梅子は、女子英学塾創立の一年前という重要な時期に英国に行き、英国の女子教育・高等教育を視察したり、ナイチンゲールに会ったりしている。この梅子の英国滞在、特に彼女がオックスフォード大学内に創設された女子コレッジSt.Hilda’s Hallに籍を置いて勉学に励んだことについて、白井は英国で発見した数々の資料に基づいて話をした。この梅子の英国滞在は、英国国教会の重要な人物たちの夫人による招待であることや、日本の外務省(外務大臣大隈重信)が関わっていることなどが、日英同盟締結前の出来事として興味深い。

「消費と男女共同参画  講演会&地域交流会in大網白里市」報告

遅くなりましたが、本年1月に行われた「消費男女共同参画  講演会&地域交流会in大網白里市」の報告を掲載いたします。

消費生活の安定及び向上に向けた
県民提案事業 (7回目)
消費男女共同参画 
講演会&地域交流会in大網白里市
「増加する消費者被害 くらしの安心安全
まずは相談から!」


日時:2017年1月14日(土) 13:30~15:30
会場:大網白里市保健文化センター 3階ホール
主催:ちば菜の花会・千葉県  共催:大網白里市
総合司会:加藤峰子(ちば菜の花会世話人) 
第1部司会:片岡和信(大網白里市地域づくり課市民協働推進班長)


初めにちば菜の花世話人代表の松田敏子より開会の挨拶を行い、続いて大網白里市長の金坂昌典氏より挨拶をいただきました。

第1部概要:「センター新設と相談」 
講師:山本貴子・大網白里市消費生活相談員


消費者センターの事業の紹介、最近の消費者被害の傾向と事例、消費者トラブルにあわないための方策について話されました。続いて、大網白里市職員と消費生活相談員による催眠商法のロールプレイ(寸劇)がなされました。

第2部概要:「増加する消費者被害 くらしの安心安全 まずは相談から!」
講師:樋口 恵子 消費者庁前参与、NPO法人高齢社会をよく女性の会理事長

だまされるのは高齢者ばかりではなく、若者もだまされます。私の元の勤務先の東京家政大学では新入生むけのガイダンスで消費者被害についての項目は欠かせません。 
だます方は日々、技術の向上につとめその道においてプロであり、日進月歩しています。我々はどんなに頑張っても追いつくことは困難です。消費者庁高官は「我々は力をあわせるしか他はない」言われました。消費者被害を守るには、警察の力、消費者センーへの相談、また、地域包括センターへ、自治会、専門家の力をお借りして、被害をくいとめることが必要です。相談員の方々には他の部署とネットワークする能力をもっていただきたいと思います。高齢者の消費者被害の背景には福祉的な問題、介護・医療の問題などが介在します。ネットワークを組み、力をあわせていただきたいです。
人口構造に大きな変化が起きており、全国の半数以上の自治体で人口が減少しています。私は、2015年小論文を書きました。女性の流出率と女性議員の比率に相関関係があり、女性の流出が低い地域は女性議員が高い傾向がみられます。議員、審議会委員、民生児童委員、家庭裁判所の調停員など政策決定の場や指導的立場に女性が参画することが大事です。日々の暮らしの願いをまともに聞いてもらえる社会にしましょう。
消費者の願い、権利として、ケネディー大統領は消費者の4つ権利をあげ、その中に、意見、苦情を聞いてもらえる権利があります。これは、民主主義社会の基本の原則です。意見を表明し、苦情がいえる社会でなければなりません。
前代未聞の超高齢化社会となります。自分で自分を守られない人が多くなる社会の到来です。日本老年学会の提言では高齢者は75歳としました。背後に年金支給の繰り上げ、医療費助成の削減などがあるのではないでしょうか。強い人も弱者に転じます。若者に力を借りざるをえません。しかし、若者たちの雇用状況が劣化し低賃金下にあります。さらにジェンダー問題があります。子育て、家事、介護など命の循環に関わる仕事は女の仕事とされ無償とされてきました。その延長で今もなお低賃金で働かされています。
人生100年、老後が長い人生がやってきました。独身者が増え、ファミレス社会(Famillyless社会)になっています。人口が減少し、家族がいない、少ない、一人ぐらしの家庭が増えています。家族に見守れない社会から、家族以外で助け合う社会をつくることが、今日の私の結論であり、提案でもあります。人生100年、持続型社会にするには家族だけではなく、社会で、地域で関心を持ちケアしていく社会にしなくてはと、願っています。

★講演会終了後、近くの郷土料理店にて大網白里市の担当課職員と当会世話人で和やかに懇親会を行いました。大網白里市の状況や当会の活動の紹介などを交流いたしました。

参加者からのアンケートより
・消費者センターの紹介がわかりやすく、勉強になった。
・寸劇(ロールプレイ)がユーモアたっぷりで、これからも増加しそうな消費者被害を防ぐ方法などがよくわかった。
・樋口先生のデータにもとづいた社会の変化がよくわかった。地域で行動していきたい。

(記録 世話人 千葉市 山田多恵子)

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ちば菜の花会2016講演会PartⅡ「女性と憲法~女性の貧困化を防ぐために~」ご報告

御礼とご報告がたいへん遅くなってしまいましたが、おかげさまで、9月に行われた2016年ちば菜の花会講演会PartⅡは40名ほどの方々が参加され、無事終えることができました。
ご参加のみなさま、講師の宮本みち子先生、またご協力いただいた関係各所のみなさま、ありがとうございました。

すでに配布されている会報誌に掲載されていますが、世話人の柳沢さんから詳しいご報告がありました。
非常に重要な内容ですので、一部省略したうえで、こちらでも紹介したいと思います。

女性と憲法 Part Ⅱ 女性の貧困化を防ぐために

講 師:宮本みち子さん(放送大学副学長・本会会員) 
日 時:2016年9月24日(土)14:00~16:00
会 場:千葉市男女共同参画センター
主 催:ちば菜の花会 / 後 援:千葉市 
司 会:仙波 慶子(ちば菜の花会世話人)


【第1部 講演】
女性の貧困問題
 日本は欧米に比べて女性の貧困が顕在化するのが遅かった。(1990年代、欧米では1970年代)。 
*日本の貧困
 先進国に共通の問題となっている。
 貧困率の上昇 2012年:16%(先進国の中で、米についで高い。欧州や豪より高い)
 貧困を国が意識し始めたのは、2000年代の半ばを過ぎてからである。相対的貧困状態にある子どもは6人に1人と言われている。これまで日本で子どもの貧困の実態を明らかにする目的で実施された調査はない。昨年スタートした「子ども貧困対策法」で、実態を調査をすることが義務付けられた。1985年にも12%の子どもは貧困だったが景気のよい時代には社会問題として意識されなかった。今このように問題視されてきたのは、経済状況が悪化して貧困が見えやすくなってきた事による。
*誰が貧困者か
 ・男女比:25~60歳の勤労世代は大差なし。65歳以上だと女性が男性より5~10ポイント高い(家族構成で違う)
 ・高齢者の貧困率は20~30%(団塊の世代もかなりの格差がある。年金の差もある)
 ・高齢夫婦は20%、高齢単身女性は50%強(非婚による男女単身者の貧困率も高い)
 ・勤労世代では単身者の貧困率が高い(40~65歳壮年期の一人暮らしに格差大。男性が多い)
 ・母子世帯の貧困率は60%
*貧困者の増加の理由
 ・「失われた20年」の日本経済の不振(バブル崩壊、リーマンショック、3.11)
 ・社会保障制度による所得再分配が不十分。しかも、年金・医療・介護の維持が難しくなりつつある
 ・家族の絆が弱くなり、家族からの経済支援が低下
 ・非正規労働者の増加(既婚のパート労働者だけでなく結婚前の女性で増加)
  雇用保険、年金・医療保険制度に加入できない人の増加
 ・生活保護を必要とする人を充分カバーできない(必要な人の20%に満たない)受給者は、高齢者だけでなく現役勤労世代(特に20代)で増加している(ワーキングプアの存在)
 ・最低賃金が低く抑えられてきたこと。最低賃金額<生活保護支給額・・・近年是正の方向
*貧困の実態
 貧困には、絶対的貧困と相対的貧困の二つの定義がある。先進国の貧困においては絶対的貧困対策だけでは問題は解決しない。
*母子世帯の現状
 ・母子のみ世帯755,972世帯・80.6%は就業(ヨーロッパに比べ働いている例が多い)
 ・非正規が52.1%(パート、アルバイト等が47.4%)
 ・母の平均年間就労収入は181万円(父子世帯は360万円)
 ・母のパート、アルバイト等の平均年間就労収入は125万円(正規職270万円)母子世帯の多くが就業していながら、経済的には厳しい状況
 ・働いていない母の9割近くが就業を希望(内4割は求職中)
女性の貧困・子どもの貧困と家族政策(女性の貧困と子どもの貧困はセット)
 ・日本の社会保障制度は、年金・医療・失業保障中心で家族支援は極めて弱体
 ・男女間の賃金格差は大。女性が主な生計維持者となることが想定されてない
 ・子どもの養育・教育費は親の責任とされ、賃金からの支払いのみに委ねられた制度では、貧困な母子世帯を救済できない。
*日本における女性の貧困化・下層化
 ・2000年代、これまでの均衡が崩れ一家の支え手である配偶者を得ることができない女性が増加。女性にとってのセイフティネットはない。非婚化は経済格差と一体となって進んだ。

【第2部 話し合い・質問】
 以下省略
会場のみなさんから活発にご質問、ご意見が出ました。アンケートには、「日本の女性の貧困の状況や理由がよくわかった」「現状の社会を改めて考えさせられ、今後も勉強していきたい」など、たくさんの感想が寄せられました。
 (記録:世話人 柳沢泰子 市川市)

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